37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

この季節

この季節になると、毎年繙く物語がある。必ずくり返し読みかえす物語がある。そういう物語に出逢えただけでも幸せで、胸がいっぱいいっぱいなのに、すこしまえの誕生日、おもいがけずその物語を贈ってもらった。そのときは、もうすこしここにいてもいいのだと思えた。すこしは許して貰えているのだと思えた。その思いはすこしも色褪せてはいないけれど、なぜかすこうし弱くなったような気がする。でも、もう少し、もう少ししたら今年もその物語をひもとく日が来る。そのときまでちゃんと堪えられますように。