37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

+8月31日、青い満月の夜、蝉の屍骸を数えながら

+ 月のひかりがとても綺麗で素敵な、ここ数日。「天使のたまご」のサントラを聞きながら、もう誰もいない夜道を歩いて帰っていると、あの少年やたまごを大事に抱いた少女がふっとあらわれそう。どこにもいないはずの魚の影が目の前をよぎったら迷わず追いか…

+バーン=ジョーンズ展、神話に触れる夏の午後3時

+ ようやくいくことができました、前ラファエロ派最後の画家とも称されるバーン=ジョーンズ卿の絵画展。日本初の個展とのこと。最終日近くなので、人が多かったらどうしようとこわごわ、でもちょうどいい混み具合でした。 + 会場では、可愛いと聞いていた…

+贅沢な時間、風が教えてくれるのは

+ 徹夜に終電つづきの日々が終わって、ようやくお休みの日。暑くて、1日中ベッドに倒れながら、ずっと風の音をきいていた。本やDVDやCDは山積みになっているけれど、カーテンをひいて、お部屋を暗くして、目を閉じて、胸の上で両手を結びあわせて、なにも…

+お盆、すべての死者と生者に

+ お盆。生きている人のこころのなかにしか、死者は還ってくることはできない、きっと。+ ならば、わたしが今ここに在ることが、少しでも失われたものをさし示す鍵に、あるいは受けとめる器となりますように。死者の思いは、失われたものたちの記憶は、生…

+かすみ草と百年、澁澤家のほうへ

+ 8月5日の今日は澁澤龍彦氏の命日。ひっくりかえした5月8日がちょうどお誕生日になるの。好きな花はかすみ草だとどこかで書いていたから、お墓まいりにいったときはかすみ草がたくさん入った真っ白な花束を抱えていった。そうして、あのまさに胡桃のなかの…

+夜毎にめくる幻想妖綺譚

+ ペルッツ! ペルッツ!!ペルッツ!!! 念願のペルッツをようやく。今年はいつもにまして幻想文学におもいっきり浸れそうな夏です。うれしい。夜毎に石の橋の下で作者: レオ・ペルッツ,垂野創一郎出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2012/07/25メディア…