37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

しあわせ、とくちにするよりも、こうふく、という響きのほうが、何故かせつなくて美しいような気がしてならない。

ときの忘れもの

スタージス展を催されていたギャラリー「ときの忘れもの」画廊主の方がミクシィの日記をご覧になってくださり、ブログに掲載してくださいました(嬉しい)! 記憶に融けこませた少女たちを思い出しつつ、ここではないどこかへ誘ってくれる素敵な写真に逢わせ…

五十嵐大介『魔女』??(小学館)を読む。すごい、すごいすごいすごい! 買ったばかりなのに、もう何回も読み返している。早くこの感動を表現したいけれど、うまいぐあいにぴったりくる言葉がまだみつからない。言葉の感覚をはじめ、アニー・ディラードみたい…

ラヴクラフト、誕生日。昨日で終わるはずだった「まがまがしい」御本の校了、偶然か必然か今日までひっぱってしまっています。以前よりもラヴクラフトラヴァー(※)になってしまったよう。そういえば、狂気と恐怖の本質を描いているんです!と、なぜかカウン…

約束

決して忘れることができないのは、成し遂げられた約束よりも、むしろ果たされえなかった約束のほう。生き延びれば延びるほどに、忘れられない約束だけがふえていく。日々はかぞえきれないほどのちいさな約束のつみかさね。昨日の約束は今日へ、今日の約束は…

夕方だというのに、まるで沈むのを忘れているみたいな太陽が膚を刺すように熱い午後、念願のジョック・スタージス展へ。駅からすぐちかくの不思議な小道の一隅、それこそひっそりと通り過ぎてしまうようなところに、ギャラリー「ときの忘れもの」はありまし…

金曜日の夜は、素敵なおじさまたちに囲まれて過ごす。エロティシズムについて、楕円形について、語りながら。たとえば、雨の日の午後、女性が裸でベッドで読みたくなるようなものであるということ。たとえば、美しくて素敵な楕円形は、シンメトリーであると…

1987(昭和62年)8月5日、澁澤龍彦、逝去。奇しくも澁澤氏のお誕生日5月8日をひっくりかえした日。なんの脈絡もなくハレー彗星がきた年に生まれて、また巡ってきたときに死んだというマーク・トウェインを思い出したりする。生死に絡む奇妙な符牒を持つ人つ…

何かで在ろうとするために、時々無性に赤い闇に沈みたくなるのは悪い癖、きっと。 でも、何かで在ることができなくなってしまっているのに、在りつづけなくてはいけなくなってしまうことのほうが、ずっとずっと怖い。その前に気付くことができますように。決…

9月まで夏休みはないと思うのだけれど、スタージスとルドン展にはぜひとも行くつもり。時間をみつけなくっては…。でも、こんな展覧会があるなんて幸せ。ずっとみたかったスタージスにもまみえることができるのでどきどきです。スタージスの写真集『満ち足り…