37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

フォント

こんな名前のフォントを発見しました!びっくり。この名前、そんなに好きではなかったけれど、いまでは昔ほど嫌いではありません…。さっそく自分のパソコンにダウンロードして使っています。さて、使い心地はどうでしょうか?

ドーリス

このごろ48時間サイクルで生きています。ちっとも眠くならないけれど、こまったことに身体は亢奮して疲れてしまいます。眠るためのお薬を飲むタイミングも逃していて、書いておきたいことはいっぱいあるのに言葉になりません。 いろんなことがありすぎて追い…

不眠

眠れないから夢を見ないのです。怖い夢の恐怖は薄れ、今は夢を見ていた感覚だけが懐かしい。でも、もしかしたらもう夢と現実の区別がつかないだけなのかもしれません。

お誕生日の前の夜

お誕生日前夜(つまりは23日深夜)に読んでいたのは、古川日出男『アビシニアン』(幻冬舎、2000)と、なぜかリーラ・セフタリ『背徳の聖女』(富士見ロマン文庫刊行会、1977)の2冊でした。アビシニアン作者: 古川日出男出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 200…

その1

歌人の佐藤弓生さんから歌集をいただきました。まごまごしているうちに買いそびれてしまっていたところを送っていただき、大恐縮ながらも嬉しくてもう大感激。もう手に入らないと思っていたので、嬉しくてたまりません! ほんとうにありがとうございます。内…

佐藤弓生『眼鏡屋は夕ぐれのため』(角川書店、2007) 

かんたんなものでありたい 朽ちるとき首がかたんとはずれるようなこれもまた天使 くまなくひらかれてこころをもたぬ牛乳パック吸いとってあげる朝日も はじまりがいつでもこわいあなたであればどんなにかさびしい白い指先で置きたまいしか地球に富士を袖口で…

その3

目も手も耳も足も、この四肢、身体【からだ】、まだうごく、まだちゃんと使える。すべてを使い果たすまでここを去ることは禁じられていると声がする。どうかその声が幻想でありませんように。その声が自分の声ではありませんように。何処かちがうところから…

その4

ひとはかわる可能性をいつもその内に孕んでいる。生きている限りにおいては。永遠を切望しているわけではないのに、憧れる気持ちがいつまでも止まないのはどうして。

その5

「未来派の文学も表現派の文学もあるそうだ。私はまぼろし派の文学を作ってみたい。まぼろし派、まぼろし。私は消えてなくなるようなまぼろし派の文学を作ってみたい。(清水澄子『ささやき』勉誠出版、2002)

その6

――速度が問題なのだ。人生の絶対量ははじめから決まっているという気がする。細く長くか、太く短くか、いずれにしても使い切ってしまえば死ぬよりほかにない。どのくらいのはやさで生きるか?――この世に安心できる場所など、どこにもないのだ。自分にはおそ…

その7

「機械?」「わたしは/造り物/なんです」「壊れてるの……」「ええ」「それで/動けない/のか?」「いえ/それはほとんど/関係ありません/見せかけだけで/用を為して/ませんから」「わたしの体」「そんなのばかり/なんです」「人間のまがい物」「天使のまがい物…

その8

いったいいつまでわたしは遅刻していればいいの?もう追いつけないなにかに。すこし動悸があがってきたけれど、でもまだ目的地は遠い。今の苦しさより、目的地が見えないことのほうが堪えている。確実に遅刻しているという事実が焦りをつのらせる。それに較…

その9

ここのところ、なぜかほとんどねむれていません。身体が疲れているので横たわっていても、意識だけが冴え冴えとしています。恐ろしいほどに。ああ、もう強制終了してください。意識を切ってしまってください。まばたきするよなあいだだけでもいいのですから。

その10

言葉だけで不十分ならば身体(からだ)も……全てを駆使してなにかを伝えようと必死に試みる。身体は言葉の不自由さを補完するためにこそ在る。

その1

デザインをかえたとたん、さっそく読みにくいとのお叱りがあり、またまた変更。ウェブ上では明朝体は読みづらいのでしょうか。引き締まって見えて好きなのですけれど…岩田明朝体なんかが使えたらいいなぁ。ちゃんと知識とテクニックがあれば、行間や字間やフ…

その2

NHK番組「プロフェッショナル」(装丁家・鈴木成一氏)を見ました! わ、しょっぱなからパソコン画面には、作業中の黒史郎『夜は一緒に散歩しよ』(2007、メディアファクトリー)のカバーの写真や文字が! 読んだばかりの本だったので、さらにどきどきし…

デザイン

デザインによって使える編集機能とそうでない機能があるんですね!漸く気付きました。よって、なんでできないんだろうって思っていた下の外山光男「星会」、このデザインだと無事色つき(外部リンクあり)でお目見えです。外部リンクを色つきが反映できるデ…

その2

あなたはわたしの内臓を造り、母の胎内にわたしを組み立ててくださった。わたしはあなたに感謝をささげる。わたしは恐ろしい力によって驚くべきものに造り上げられている。御業がどんなに驚くべきものか、わたしの魂はよく知っている。秘められたところで、…

その3

生きている時間がながくなればなるほど、目覚めているより夢を見ている時間のほうが長くなっていっているような気がする。今見ている夢は、最後からいくつめなのでしょうか? それともこれが最期の夢なのでしょうか?

石の夢

誰もいないのを見計らい、夏でもひんやりとした石の台座に寝そべる。 皮膚に触れくる石の呼吸は冷ややかで火照る身体を沈静させていく。目を閉じるとすぐに指先から意識が石の夢に侵され始める。何万年ものあいだ、石が見つづけてきた夢が、全身に隈無く浸透…

言葉は削ぎ落とされて削ぎ落とされて美しくなる

歌人の佐藤弓生さんから歌集をいただきました。まごまごしているうちに買いそびれてしまっていたところ、送っていただいて大恐縮ながらも嬉しくて大感激。装丁も帯の色合いも個人的にすごく好きで、ずっと眺めていたくなるとても素敵な本。とても繊細で壊れ…

こんなのがあるよって教えて貰って外山光男「星会」を見ました。何度も繰り返し見ていると、心の中が静かになっていくようです。そとが騒がしく思える日はこんな映像を見てじっとしています。点滴と薬のおかげで、体内で暴れていた風邪の菌も大人しくなった…

ウェブ電藝、漸く更新です!北端あおい「微熱ビブリオグラフィカ」へどうぞ。 何時もの方もはじめての方も読んでくださってありがとうございます。書く場をくださっている編集長に感謝しつつ。 ●http://www.indierom.com/dengei/

この季節

この季節になると、毎年繙く物語がある。必ずくり返し読みかえす物語がある。そういう物語に出逢えただけでも幸せで、胸がいっぱいいっぱいなのに、すこしまえの誕生日、おもいがけずその物語を贈ってもらった。そのときは、もうすこしここにいてもいいのだ…

イビサ

イビサ島で、自転車に乗っていて転倒し、頭を打って死んだ、というだけで、ニコという女性に興味を持ってしまう。イビサという三文字の音は、わたしにはかくも強烈に記憶されている。ある物語によって。自転車に乗っていたとき、彼女は何を夢みながら何処に…

なにかをひどく愛していると気づくたびに、心に湧きあがってくるちょっとした途惑い。嫌いなことには理由が在るのに、なぜ愛しているもの、「魅せられて」しまったものに対しては理由がみつけられないのだろう。理由がないから畏れているのではない。ときど…