37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

冬到来

夢中で走り抜けた11月が終わる。

夜の魔法

夜の散歩は大好き。 ねむっていたアンテナが目覚めて、白昼には見えなかったなにかを拾おうとする。なにげない風景も、少しちがってみえる夜の魔法。薄暗い路地から不夜城のようにあかるいビルやきらびやかな飲食店街を眺めながら、あるきつづける。この大都…

エリノア!

◆エリノア 42年ものあいだ、幻の少女漫画といわれてきた『エリノア』が、さわらび本工房から、ついに復刊するそうです。かつて『週刊少女フレンド』に一度だけ掲載された作品。当時十七歳だった作者はその後、次の作品を準備しているときに逝去。救いのない…

◆遠い 遠いところからきた、祈りのように密やかな贈物に、すこし胸が痛く嬉しい。 ◆試しに 試しにくっきりと少し強い線を一本引いてみた。引いてみたら、すこし楽になったところもあるみたいだ。そして、いづれにせよ自分が決めたそのときまでは笑っているこ…

みつからない

ちょうどよくおさまる言葉をみつけることができない。すべてにたいして。こういうときは、たいてい自身がよくわかっていないとき。そんなじぶんにいちばんいらいらする。

冬がくる

膚がおふろのあつい湯気に触れてようやく気付く、この世界の今日の寒さ。容易にあたたまらない身体、はじめから壊れている恒常性、たよりない回復力。世界はいよいよ寒くなっていく。どこからかぴしぴしと氷が張る音が、世界が凍てついていく音が聞こえたよ…

悪意の

今日は遠くまで行ってきました。お仕事だったけれど、往復4時間ちかく。けれど、なんだかこころはもっと遠くにいきたかったようで。ここではないどこかにいくために、帰りにヴィレッジヴァンガード。漫画や哲学、宗教書、小説、SFの棚をぐるっとまわって、…

彼の場処に

以前ほどではないけれど、何度も行ったその場所にいく。人通りはやっぱり少ない。だから、思ったよりもやすやすと辿りつきたいところに辿りつけてしまう。夜の独り遊び。何度か誘って貰ったこともあったけれど、行くときは独りのほうがいい。そこはそういう…

残雪を読みながら

残雪。あなたは不思議な作家。あなたの文章は、ふとした日常生活のなか、甦ってくる。残り香のように、知らぬ間にそばにより添っている。かすかに、けれど決して消え去ることのない異端の匂いを漂わせながら。 残雪、canxue、日本人であるわたしには発音で…