37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

たとえば

◆言葉が枯渇する前に、わたしはなにかを書きとめておきたいのだ。この世界と齟齬をきたし、なにもわからなくなるときがきたとしても。もしかしたらわたしでないだれかが、わたしのかんじたことの痕跡をかすかにでもかんじてくれることがあるかもしれない。あ…

ZABADAK

私を引き寄せるかすかな想い 小さなつぶやき それは眠りの外で響いていた ただひとつの詩 (略) 痛いくらい透き通る胸の奥 舞い降りて行ける 降り積もる言葉に隠されていた 心の平野へ (Psi-trailing) ◆ひさびさに、ZABADAKを聞く。心がちょっと落ち着く…

ミサトさんぢゃないよ

メールでわかってしまう。やっぱりミサトさん役をわりふられている。 わたしはミサトさんぢゃないよ。偉大な母、マグナ・マーテルになっちゃう綾波は、やっぱりこわい(それ以前は好き)。それともあそこまで圧倒的だと、とりこまれて反対に安心してしまうも…

ウルトラQ『鳥を見た』

鳥を見た、を見た。土曜日の夜。漁師村の浜辺でたった一人、海とともに生きている孤独な少年と、まよいこんできた小さな白い鳥との交流。鳥はクロウと名づけられる。全体的にセリフもあまりやかましくなく、音楽と映像が淡々と流れていく。それでも、波にさ…

或る春の日に

あおいさん、 不意に名前をよばれてびくっとする。ほとんど名前を呼ばないひとだから。 人間はね、ほんとうはね、なにをしても自由なんだよ。 人間は自由だ。 そのひとはそういいながら、お皿のボンゴレスパゲティをくるくるフォークにからめとった。うつむ…