37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

マリアージュ・フレールにて

 クリニック帰りに、新宿はマリアージュフレールでお茶を飲む。Opium Hill、芥子の丘という名の青茶を、アイスティで。傍らには、読書中の『きみの血を』。
 淡い黄味がかった翡翠色をしているこのお茶は、かつては一面を芥子の花に覆われ霧に包まれた丘の頂きにて、産出されているという。きらめかんばかりの秘薬、タイシルクのようにしなやかで洗練されたお茶なのだとか。確かにまだ蒸し暑く気怠い晩夏の午後をすごすにはうってつけ。帰りに一階の売店で、THÉ APRÈS L'ORAGE(テ・アプレ・ロラージュ――雨上がりのお茶の香)という香りを買う。中毒したみたいに、お部屋で焚いています。だって、とてもよい香りなのだもの。特に、朝目覚めたときに焚くと、頭が覚醒するのです。まるで美味しい紅茶を飲んだみたいに。
 それにしても、お茶とショコラ、香水、幾ばくかのお酒(特にモルトなど薫りよきもの)は幾ら高くても許せてしまう(買うか買わないかは別として)。嗜好品だから。そもそもが贅沢品だから。そこに市場的な価値観はもとめなくてよいのです。もしわたしが愛煙家だったのなら、ここにシガレットもはいります(たぶん)。
 いつも並んでいるから挫折してしまうlamaisonduchocolat、今度は買ってみようかな。大好きで、マイミク氏にも差し上げたことのあるマリー・ベルは、今年のバレンタインに探してみたら、撤退してしまっていて残念。ラデュレも気になっているので、そのうち行ってみたい。でも、スイーツよりグッズが気になっていたり……。
 そういえば、今日、いらした北海道出身のイラストレーターさんから、帰省土産の花畑牧場の生キャラメルをいただきました。すこぶる美味。