37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

まだ夢の途中

悪夢を何度も何度も見て、また幾度も目覚めてはここが現実かと思い、思っては裏切られ、とてもながい悪夢だと思いながら、まだ、ここにいる。いつまでもさめない悪夢の中にいる。懐中時計を手にした兎は走ってこない。ユニコーンにはまだ会えない。檻が緩みはじめたような気がしている。すでに遠い遠い記憶のかなたからやってくる余殃。おおきな恐怖の前触れのような不安。向かうべき森も堕ちていく穴もみつからないまま、深淵に沈むことをただ願っている。

めざめたい、はやく、ここから。