37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

とても

とても伝えたいことがあった。
なのに、まだそれが言葉にならないまま、思考がぐるぐるなにかのまわりをめぐる。でも、どんな言葉も安易に聞こえてしまいそうで、なにも言うことができない。
そのとき、ちょうどの言葉を見つけることができなかった。
届く言葉、相手に伝えうる言葉を見つけることができなかった。
身体だけで、ボディランゲージのみで、
ひとはいったい何処までコミュニケーションできるのだろう。
言葉抜きであらわす行為には限界がある(言葉よりも、その臨界点はかなり低い)…だから、言葉で確認できたら、とても安心できるのに。

いいえ、本当は身体と精神が揃っていなくてはだめ。
欲張り?
どちらが欠けるのも、厭なのだ。
ひとつを選ぶのは難しい。
そう、欲張りだ。

でも、こころはかたち(たとえば、言葉)にしないと、顕現しない。
表出しない。
伝わらない。
なので、両方。

言葉が見つからないとなると、物語も生成されない(それはとてもつらいことだ)。どう振舞っていいのか(演じていいのか)、わからずに、なにも言えなくて、ただ、ただ、聞こえてくるものに耳を澄ましていた、今日の夜。

それでも、最後に嬉しいものが届く。届けてもらった。
それがあんまり嬉しかったので、その気持ちもまだ言葉にならないまま。
感情が言葉を凌駕したので、言葉が生まれるのが追いつかない。

でも、本当になにかを認識することができる(できたと思える)のは、それが言葉になったとき。より的確に、より精度の高い言葉で、中心に限りなく近いものを掴みたい。