37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

その感覚だけは言葉にできない。
痛みも苦しみも超えた処にあるそれに、捉えつづけられると発狂しそうになる。快楽と禁止の惑乱。いまだにそれを言葉にして、かたちにして、投げ出してしまうことができない。決してのばした手が届くことはないそれ。到達し得ないそれ。だからこそ、おぞましくも聖なるものであるそれ。神聖侵しがたくその背理は今日もわたしの頭上で輝きつづける。