37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

「あたしも人形なんだわ。エンズビルに作られた人形よ。そうなんでしょう?」
「きみは生きている。人形なんかじゃない。ちゃんと熱い血が流れている。どうして泣く?人形なら泣いたりはしない」
「泣くように作られた人形だってあるわ」

神林長平『あなたの魂に安らぎあれ』(ハヤカワ文庫、1986)