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読書と映画の備忘録

ナチズムの美学

図書館に資料本を返すため大学にいくと某教授にお会いした。会釈するとにっこりしてくださった。次もぜったいご挨拶したくなるようなはにかみがちな笑顔。就任されてこられたとき、本国ドイツの頭脳が流出した!とまで騒がれた方。

いつか、ぼんやりとあの方は正統派すぎる美形アーリアン(本当に美男子!)なので、あの黒服が似合いすぎてしまうので授業中、妄想が暴走して困る、といったらそのとき傍らにいた独りには窘められ、もう独りには笑われてしまったのでした。もういいません。ごめんなさい。

サユル・フリードレンダー/田中正人訳『ナチズムの美学 キッチュと死についての考察』(社会思想社)という本は、美学的観点からナチズムを論じた本で、知りたかったことが書いてあって素晴らしかったです。 もちろんナチの毒は消えたりしないので、むやみに黒服礼讃は致しません。

ナチズムの美学―キッチュと死についての考察

ナチズムの美学―キッチュと死についての考察