37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

「夜のたびに、明日の朝は、きっと死んだまま眼を醒ますに相違ないと思いながら寝て、眼が醒めると「ああ、まだ生きていたわ」とそれが不思議で仕方がないように呟くのがこの頃の阿字子の癖になった」
――野溝七生子『山梔』より

昨日の朝は37℃。夜には35℃台にさがったと思っていたのに、今朝はまた36.9℃の体を抱えて眼を醒ます。
夢は見ていない。見なかった。
時間の流れがあっというまのような、停まっているかのような、両方の感覚に同時に襲われて、もう週末がものすごく遠い気がして困惑したりもする。

朝が来るのが、今日も朝を迎えられたのが奇跡のような気もする。