37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

冬がくる

膚がおふろのあつい湯気に触れてようやく気付く、この世界の今日の寒さ。容易にあたたまらない身体、はじめから壊れている恒常性、たよりない回復力。世界はいよいよ寒くなっていく。どこからかぴしぴしと氷が張る音が、世界が凍てついていく音が聞こえたような気がした。身体があたたまっていくのと比例して、ますます明瞭になっていく世界の温度。世界の輪郭。世界の遠さ。

これから本格的な冬がはじまる。