欲望と背理
病院にいってきた。お薬がかわった。
色々考えだすと、こころもからだも凍ってしまいそうになるから、頭をドライヴさせて、知識をむちゃくちゃに詰め込んでいたりする。なんだかおかしなタイミングでくる知識欲の波。なにかへの飢餓感。
秘密結社について、カッバーラー思想について、華厳思想について、中観について、そのかたわらで、ボードレール読んで、ポーを読んで、ブランショの『文学空間』開いている。かと思えば、アニメ観たり映画観たり漫画読んだり。
だからといって、知識や読書欲は不安を充足してくれはしない。そのために読んでいるのではないのだし。一を知れば、十も、百も、万も――そう、何かを一つ知る都度、いつも何も知らないのだと思い知らされるだけ。充たされたいと願って、その空隙を埋めようとすればするほど、その広さと深さに気付かされてしまうように。
充たされたい、でも充たされたところで終わりたくない、だからいつもどこかに残ってしまう微かな抵抗。
背理の激痛に胸を突かれながら、今日も本の頁を捲っています。