37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

+『人狼』監督トーク附上映会&面白かったご本など

 


先週も、連日打ち合わせや、入稿などであわただしく。今週もさらなる地獄週間を宣言されてしまっているのですが、そんなあいまに、先週、今年はじめて映画館に行きました。『人狼』上映@池袋文芸座。『ももへの手紙』公開記念ということで、沖浦監督と『アニメスタイル』の小黒さんのトークイベントつき。上映を知ったのは当日、はいれないのも覚悟していたのですが、 幸いチケットを買うことができました♪


一度見たことがあるけれど、内容、あまり覚えていなかったようです。あらためて、ようやく理解できたところもありました。ケルベロス・サーガのなかでもとりわけ暗くて、女の子が自爆するシーンは、やっぱり印象的。 監督さんトークによると、ご自分の本質は、もものほうに近いとのこと。 でも、ももの予告編が流れたあと、やっぱり『人狼』と同じですねぇとおっしゃっていて。 たしかに顔のアップの切り取り方や、光(爆弾のではなく、ももでは雷の閃光)の当たり方、似ているような。


それから、デパートの屋上にある遊園地のシーンがでてきて、東京のどこだろうって思っていたら、監督のご出身の関西の街がモチーフになっているらしいのです。関西だと昭和30年あたりからあるのはどこなのでしょう。デパートの上のちいさな遊園地、好きなんです。 最後は、沖浦監督のサイン色紙やもものポスターがあたるじゃんけん大会。あおいは残念ながら一回戦ですべて敗退。ジバクちゃんのイラスト色紙が、可愛くてちょっと欲しかったな。


映画のあとで、思い出したのは、ナロードニキテロリスト(女性テロリストが多い)や、モロトフ・カクテルなどのこと。ちょうど木村哲人『テロ爆弾の系譜』という本を読み終えていたのです。 著者の爆弾との因縁ある生い立ちと、その製造に才能を発揮した過去が綴られます。ミリタリー系を好まないという方も、人間に興味のある方なら、面白いのでおすすめです。単なる武器の製造や歴史解説書ではなくて、響いてくるものがある、そんな本でしたから。本業は、木村に作れない音はないといわれた、音の魔術師の肩書きを持つ、映画音響の世界で活躍した方だそうです。


その後には、グレンリベットのロックに、煮込みうどんというおかしな組み合わせのお夜食。充分美味しかったのですけれど、今思えば、お蕎麦にするべきだったでしょうか? とはいえ、押井作品を大画面で見ることができた、うれしい息抜きの夜でした。
好きな映像を堪能できると、日々の忙しさで疲れた心も少しはほっとできているみたい。
……『天使のたまご』を映画館で見るのが夢です。オールナイトでかかっていたりするので、そのうちと思っているのだけれど、なかなかタイミングがあわなくて。

でも、いつか必ず大画面の貴女に会いに行くよ?
最初に出会った押井映画で、今でもずっと好きでありつづけている作品の貴女に。



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テロ爆弾の系譜

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