37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

+夜明けまでは万霊節の夜

  


――金木犀散らしてしまう黄金の雨はもうすぐかしら。「万聖節に黄金の雨がふる」という作品も忘れられない物語。


ブラッドベリかたわらに、ジャック・オ・ランタンと、いただきもののケーキですごすハロウィーン・ナイト。ケーキは浅草あたりに本店があるC*Lab Project というお店のものだそうです。
マリアージュ・フレールの「ジャスミン茶の真珠」という紅茶もいただきました。器用なおともだちがつくったジャックはどこかやさしいお顔をしていました。うしろのくりぬきはダビデのお星さま。


闇が明けるまでは死者や精霊たちの時間、蝋燭の暖かいひかりにつつまれて静かにすごす秋の夜です。

「みんなやってくるのよ」 シシーは、ベッドに腹んばいになったままいった。
「どこからさ?」
ドアのところで、ティモシーが大声を出した。
「ヨーロッパからくるのもいるし、アジアからのもいるわ。なかには、イギリスからのも。それに、南アメリカからのまでいるのよ!」


レイ・ブラッドベリ・宇野利泰訳「集会」『10月はたそがれの国』(東京創元社)より

10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

10月はたそがれの国 (創元SF文庫)