37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

「本そのものが存在したがっているということを理解するのに、わしは何年もかかった。本を夢想してごらん。どんなにか荒唐無稽で、ありえないことでもいいんだ。夢想すればその本は存在する道をみつけるだろう。たとえ千年待たなければならなくてもね。」
「われわれは世界は満杯だと考えている。さまざまな物体や現象で満ちていて、実体のある不滅のものがあふれかえった広大な居間のようなものだとな。しかしながらセフィロトの観点からすると、この世界は意識が必要なものを供給するまでは、はかない幻のような、たいていはからっぽの空間なのだ」
「それが世界の本質なら、想像上の本はばかげた夢ではなく現実の暗示なのだ」
トマス・ウォートン『サラマンダー 無限の書』)

サラマンダー―無限の書

サラマンダー―無限の書