37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

金曜日の夜は、素敵なおじさまたちに囲まれて過ごす。エロティシズムについて、楕円形について、語りながら。たとえば、雨の日の午後、女性が裸でベッドで読みたくなるようなものであるということ。たとえば、美しくて素敵な楕円形は、シンメトリーであるということ(私が一番よく知っている楕円形はたぶんシンメトリーに近い)。たとえば、抑圧しつづけ、意図的に昂ぶらせた熱を一挙に解放するといったこと。たとえば、天を仰ぐものに宿る至高性について、書くこと。

エロティックであるためには、時にはストイシズムも必要悪です!というと、君はカトリックだね、との言葉にちょっとずきんとくる。母は、三人娘のうち一人でも修道院にいれることを誓願したことがあるらしいのだけれど、それは叶わないまま。それを思いだすときふと、美しい天罰が母に降ればよいと思ったりもする。

仏蘭西のかの時代のかの詩人が365日分の詩を書きとめたという本から、自分の誕生日を探して開くと、「北極光」と題された短い詩があった。北の文字がペンネームと重なってそれを啓示ととりたいような、そうとってはいけないようなよくわからない気持ち。仏蘭西語は読めないので、その詩になにが書かれているのか、いまでも想像している。いつか開示してくれるひとがあらわれるまで。