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読書と映画の備忘録

鮮紅色の夢

「夢をみました」
「どんな夢?」
「お医者様の彼に愛されて、愛され尽くして、最後は生きながら四肢を解体される夢」
「きみはそれを受け入れたの?」
「……受け入れたというより、それが彼の最高の愛情表現だとわかってしまったから、だから受け取りたかった。受け取ってみたかった。夢の中のわたしはそうだった――」
「――じゃあ、きみの最高の愛情表現ってどういうもの?」