37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

ヴェルヌのDeep Sea Blue



最近、なぜか青や薔薇に惹かれています。帰宅して、久しぶりに万年筆を取り出してきました。神保町の金ペン堂で買ったブルーのペリカン800。何年か前のお誕生日に自分へと贈ったもの。ジュール・ヴェルヌと名づけられた、深い青色のインクがはいっています。

このインクはドイツの手作りインクJansenのDE ATRAMENTISというシリーズのもの。ほかの色もいろいろな世界の著名人の名前がついていて、見ているだけで楽しいです。表参道の書斎館にあります。買うときもEdgar Allan Poe の陰鬱な暗緑色か、Robert Louis Stevensonの明るい青か、さんざん迷ったけれど、結局この色になりました。鮮やかに澄み切った深い海の青。SFの父と呼ばれた作家をイメージした、Deep Sea Blue。これをつかって文章をつづっていると心の海の奥深くにまでも潜っていけそうな気になります。

ちなみに文房具はいくつになっても大好きです。文字や絵を書いたり書きとめておけるものに偏った愛情。デジタルでも同じ。難しい漢字がちゃんと登録されているとそれだけで嬉しくなります。

何も見ずに薔薇、と漢字で書いてみました。ちゃんと書けてほっとした。


ここまで書いて萩尾望都ポーの一族』がEdgar Allan Poe への追慕でもあったことに気づく。なぜいままで気がつかなかった……。エドガーより、アランやメリーベルが淋しそうで好き。そういえば昨年、萩尾望都原画展に行ってきました。佐藤史生展にも行きたかったです。


ほんとうに生き延びたい? ほんとうに? 毎日、答えを求めて自分を問い詰めながら眠れない夜を過ごす。時間の感覚が鈍っていく。今日が金曜日といわれてもなんだかぴんとこないのです(もう夜が明ける)。