+ウツボラとお誕生日
+
5月はお誕生日の日に買って一気に読んだ。特典ペーパーつきでした。忙しくて普通どおりの一日だったけれど、そんな日にこの物語を読めたのは幸せ。もうずっと長い間、続きを待っていた物語だったから。
+
読了後の数日、作品にでてくる女の子みたいな黒いシンプルなワンピースで過ごしていた、それはただの偶然なのだけれど、読みつづけていると、眩暈に襲われて、不意に落下してしまいそうになる。物語という虚構のなかに、この現実と幻想の淡いに。でも、わたしたちは最初からそこにいて、そこにしかいられない。でも同時にそこからだったらどこにでもいける。それはたまらないくらいいとおしくて、狂おしいくらいに切ない場処。わたしたちがたちあいつづけている瞬間、瞬間、今此処のこと。可能性。
…先生 先生のおっしゃる通りですね 人間の認識なんて曖昧なものです
昨日見た人間の顔もわからない 当然です 実際に違う顔なんですから
毎日毎時毎分毎秒 全ては永遠に変化していて… 同時に 全ては永遠に変化しない
その一瞬こそが全てなんですね
…彼女もよくそんな話をしていましたねえ
- 作者: 中村明日美子
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2012/05/17
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 104回
- この商品を含むブログ (46件) を見る