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読書と映画の備忘録

+消えるチェシャ猫マグ♪にやにや笑いと一緒に真夜中のティータイム

  

ずっと欲しかったマグカップが英国から届きました。セールになっていたので思わずカートへボタンをぽちりしたもの。お湯をそそぐと、物語どおりチェシャ猫が消えてしまう! というマグカップです。


紅茶は、ムレスナティーハウスのジャスミンと桃の紅茶。いまだ行けていない国立のティーハウス。いつか、お茶をしに行きたいな。そう思っていたら、ヒカリエのショップで何十種類も並ぶムレスナのティーバッグをみつけてしまいました。毎日が楽しくなりそうな、30種すべて入っているアソートパックも気になっています。


パッケージを開封してティーバッグを取り出すと、めのまえにジャスミンと桃があるかのようなすごくいい香り。ポットのようにお茶の葉をおどらせてあげられないので、かわりに、かんかんに沸かしたお湯をマグカップにそそぎます。ほんとうに消えるのか、どきどきです♪


すると、みるみるうちにチェシャ猫がうすくなっていって、三日月形の口だけがちゃんと残りました。まっしろにはならなかったけれど、カップのなかのアリスに見えているのは、きっとにやにや笑いだけ。


こうして消えてしまったチェシャ猫と戸惑うアリスと、ふたりと1匹でそっと深夜のティータイム。猫舌のわたし、すこし背中の毛がもどりはじめたころが飲み頃でした。

冬になって寒くなったら、これでココアやホットチョコレートを飲もうと思います。チェシャ猫がもどってこないうちに、熱々の一杯を。

「ようしきた」とネコは言いました。そしてこんどは、ごくゆっくりと消えていきました。まず、しっぽのさきから消えはじめ、にやにや笑いでおしまいになったのですが、にやにや笑いは、からだや顔がすっかり消えてしまったのちも、しばらくそこに残っていました。
「まあ! にやにや笑いなしのネコなら、なんべんも見たけれど」とアリスは思いました。
「でも、ネコなしのにやにや笑いだなんて! こんなおかしなもの見たの、うまれてはじめてだわ!」

ルイス・キャロル/生野幸吉訳『ふしぎの国のアリス』(福音館書店、1971)より


ちいさいころから親しんできた生野訳の該当箇所はこんなかんじでした。