37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

+たとえば、『今夜も夢見るように眠りたい』

       


夢とか 眠りについて書いていたら、むかし見た映画を突然また見たくなった。或る日曜日、微睡みながら見た『夢みるように眠りたい』(林海象監督、映像探偵社、1986)。こういう映画をスクリーンで、オールナイトで見たい。眠れない夜になんとなく流したくなる映像作品はいくつかあって、これもそんな夜にぴったりだと思う。


一度見て、とても好きになった。うつろいながら失われていく時代やものたちを冷静に見つめていながらも、そういった儚いものへの優しいまなざしを感じる映画だったから。邦画作品オールタイムベストの一本。浅草十二階を模した仁丹塔が、映像として残っているのもとても嬉しい。
せっかくだから、明日は、真っ白い茹で卵でもつくっていただきましょうか。



「これは、すきなひととだいきらいなひと、どちらかしかいない映画」
「だとしたら、それは良い映画なのですね、きっと」

夢みるように眠りたい [DVD]

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