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読書と映画の備忘録

+8月31日、青い満月の夜、蝉の屍骸を数えながら


月のひかりがとても綺麗で素敵な、ここ数日。「天使のたまご」のサントラを聞きながら、もう誰もいない夜道を歩いて帰っていると、あの少年やたまごを大事に抱いた少女がふっとあらわれそう。どこにもいないはずの魚の影が目の前をよぎったら迷わず追いかける、でしょ? 
帰り道がわからなくなったら、迎えにきてね。きっと魚は捕まえるから。


ひとつきに2回、満月があることは数年おきなのだといいます。だから意味の変遷や転化を経て、英語圏では、めったにない、という表現が、once in a blue moonやblue moonという言い回しになったりする。青い月、つまりありえないこと=めったにないこと。さらに、青=アヲには、明るい冥府、ニライカナイという意味もあるのだそう。そんなことを知ってしまうと、ますます好きな色のひとつになってしまう。
今宵も空をふりあおぎました。蒼く盈ちた月が浮かぶ夜天、とても美しかったです。


夜毎にこうして月を眺めながら、今年の夏もすこしずつ終わっていく。蝉の屍骸をみかけることも多くなりました。いくつ見たのか数えているのに、いつも途中でわからなくなる。暑くてずっとふわふわしているのに、苦手なのに、なんとなくこの夢からまだ醒めたくない気分もすこしあって。もうしばらくこの夏を楽しむことにいたします。この週末は、かき氷で生存戦略です。