37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

THE MEMORY OF ABSOLUTE ZERO

ここしばらく絶対零度、という温度、概念に惹かれている。理論上は原子の振動が止まる温度、すべてが凍りつく温度。Absolute zero。-273.15℃。奇しくもこのブログのタイトルの温度とちょうど反対だったりする。ちなみにブログのタイトルは大好きな映画の原題から。

記憶、永遠、絶対。記憶をそのような温度に下げて封じ込めることができれば、永遠に手が届くかもしれない。絶対がそこにあるかもしれない(ああ、でもそれは嘘。かもしれない、だけ)。

そのような温度下で、こうやって言葉を綴っていたい。あるいはずっとそうだったように、微熱に浮かされたときのように、現実感がふわりと消え、朧になっていく「今此処」と「いつかどこか、あるいはここではないどこか」の境界線上や、気配の狭間で、言葉を紡ぎたい。

すべてが凍りつくとき、そこから永遠が始まるのなら。