37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

2009-01-01から1年間の記事一覧

乖離

感情と理性があまりにも乖離し、タイムラグがあることをつくづく嫌悪する。それって、まぎれもなく自分のことですけれど。このごろ大事な会話は、ふかえり(@『1Q84』)みたく、一語文二語文でしか話せなくなっている。感情の起伏なく、淡々とした言葉…

なにかを意識せずに

わたしはもうなにかを意識せずに、なにかをなすことはできない。何重にもはりめぐらされた自我の檻の囚人。逃げる、という選択肢がない。もともと存在しないから。逃げる、ということはわたしにとってはイコール消えること、を意味しているようです。とはい…

荒廃?

「あるがままを撮るから」といわれ、 「荒廃しているね」と、ずいぶん前にある写真家がレンズ越しにいった。身体が? それともほかのなにかが見えていたのだろうか?

世界が

世界が燃え上がるまですべての言葉が詩であればよい。

Nicotiana tabacum

草薙役を完璧に演ずるべく煙草を吸う練習。細部【ディテイル】にこそ神は宿るもの(もし存在するならば)。煙草の箱が半分が空になったころ、意識がなくなってきて、しばらく記憶が途切れた。 煙草で? 煙草で! なぜか体温が急に下がり、震えもきたけれど(…

コルセット締めておでかけ

涼しい秋風に誘われて、ひさびさにコルセット締めておでかけ。コルセットは淑女の正装、乙女の矜持。オーバーバストコルセットは胸がちょっとさびしくなったので、黒いキャミソールの上に、黒の薔薇のジャカード模様がはいったアンダーバストコルセットをも…

シオランより

死について考えていない、と気づくたびに、私はおのれの内の何者かを虚仮【こけ】にし、裏切ったような気持になる。みずから欲するときに自殺できると確信できなくなったとき、はじめて人は未来を恐怖するにいたる。いまこそ永遠にわが身を抹殺すべき瞬間な…

岡真理「あるいは、生きのびるということについて」

個的存在として生きる人間が、そうであるがゆえに他者をもとめざるをえず、しかし、それは他者であるがゆえになお深い孤独を抱かざるをえない、そしてまた、個的存在であるがゆえに、私たちは愛しい者が死んでなお生きながらえなくてはならない、そして、生…

ATフィールド

ところで、ATフィールドとは何の略か覚えておいでですか、みなさま。 Absolute Terror field=絶対恐怖場=「だれもがもっている心の壁」、です。個体維持のための必須条件。それとも一切の恐怖が取り除かれた「どこにも自分がいない脆弱な世界」のほうがお好…

ATフィールド

『ネクロフィリア』と『キスト』

ガブリエル・ヴィトコップ『ネクロフィリア』を読む。わたしの精神はこの手のものを有無を言わさず喜ぶ傾向にあるのだけれど、40ページ読まないうちになんだかつらくなってきた。理由は明白。死者や死者に対する性交感覚などの表現はとても美しいけれど、肥…

校了

土曜日は校了でした。雑誌並みのスケジュールのお仕事。それでも次の日がお休みなので、眠る前に安心してお薬をのむ。つかの間のやすらかな眠り、一日の終わりの擬死儀礼、明日への再生のための。でもちょっと強かったのか、月曜日は1日中ふわふわと生きて…

村上春樹『1Q84』

ようやく村上春樹『1Q84』をよみはじめました。どんな物語なのか予備知識一切なしです。あるひとに自分のちいさいころの人生の話をしたら、そういうことや在り方や思考が、なんだかふかえりや青豆とオーバーラップする、といわれたのを契機【きっかけ】に。…

ほんの一瞬だよ

ほんの一瞬だよ、たったの1、2秒。聞こえてはいけないはずの声が何処かからする。だから、今日は必死で耳をふさいでいる。

『Carrie』

絶望的なものを酷く欲していて、気がつくとレンタル屋さんで『Carrie』を借りていた。ちっちゃいとき、テレビでやっていたのを見たようなおぼろげな記憶はあるのだけれど。ネットなどで怒りとか復讐というような紹介文も読んだけれど、そんな風にはぜんぜん…

9月のはじまり

秋、もう何度目の秋。夢の終わりを待ちながらも、今年もミルクティを美味しいと思えますように。

夢の終わり

8月が終わる。いつも永遠のように思われる夏が夢のように過ぎていく。

読みたい本が多くて困っている。新書棚いっただけで、10冊近くリストアップしてしまうし。見たい映画もたくさんあるけれど。いったい何処まで求めれば充たされる欲望?でも、まだ見知らぬ未知のあの一点を求め続けたい。軌跡をたどり続けたい。そこから開け…

宿題

静かに時が充ちるのを待つ。宿題、もう半分以上は終わった気がしていて。もうそろそろいろいろいいよね。いいよね。と思いたくなる気分。お薬で意識を消してしまいたいのだけれど、一日では、お薬抜けないから。忙しくてカウンセリングの予約も取れてない。…

春宵綺譚

いつのまにか、こんな処まできていた。知らぬ間に日もとっぷり暮れている。無我夢中で走ったせいだ。熱に浮かされたように走ったせいだ。俺は見事な枝振りの、ああ、それを折りとってしまったのだ。江戸一番の櫻の大木の……そうだ、この都で一番美しく気貴く…

李良枝『由煕』、佐原ミズ『私たちの幸せな時間』

私…/貴方の事/好きでは/ありません… けれど/嫌いでも/ありません だって私は/貴方の事/ 面白可笑しく/描きたてる/第三者の記述/でしか/知らない… 人を思いやる/余裕は/私にはありません 拘置所に/来るなら/何かを得て/帰りたい… けれど/皆が交わす/上辺だけ…

スカイ・クロラ、小説版。

「死にたいと思ったことがある?」 「だから、しょっちゅう」彼女は微笑んだ。なんだか嬉しそうだった。その表情は、瑞季にそっくりだ、と僕は気づいた。 「どうして、そのとき、死なないわけ?」 「さあ、どうしてかな」草薙はますます首を傾げる。「もう少…

THE MEMORY OF ABSOLUTE ZERO

ここしばらく絶対零度、という温度、概念に惹かれている。理論上は原子の振動が止まる温度、すべてが凍りつく温度。Absolute zero。-273.15℃。奇しくもこのブログのタイトルの温度とちょうど反対だったりする。ちなみにブログのタイトルは大好きな映画の原題…

ーサラ・ケイン『4時48分サイコシス』より抜粋

身体と精神は決してひとつになれない私はこのできあがった今の私になる必要があるこの不一致のために永遠に呻き続けることになるだろうこの不一致こそ私を地獄へと追いやったものなのだ説明不能の期待は私を支えてくれはしない身体にまつわる違和感に私は落…

石原吉郎

・瞬間 ねむる おそらくは飢餓へ充実するために ゆえにねむる 憎みつつねむる ねむりつつひきもどす たえずめざめるためにそのためにねむるねむらねばならぬ 主体を喪失するために 喪失する主体をその瞬間にもつために その瞬間に(傍点)一挙にもつために瞬…

石原吉郎とサラ・ケイン

石原吉郎の詩でいくつか好きなのをあるひとに送ったらお返しに、サラ・ケインというひとの詩がかえってきました。素敵だったので、かきとめておく。まだ言葉にならないのでこの日々がじっくり醗酵して醸成してくれるまで、寝かせておく。

眠れない夜

胃が痛いけれど吐いたら倒れちゃうし。食物を受け付けられないのを知っている人が驚くくらいたべているけれど、45キロは軽くきっちゃっていて。たべてないときっと即入院体重。でも食べているのに太れない状態のほうがちょっとこわかったりする。あぁ、いま…

ゆっくりと

ゆっくりと言葉をつむぐ。それはひどくゆっくりとしか進まず、ときどきこれは体裁をなしていない。でも吐き出さないと息苦しくて息苦しくて、いったいこれは何なんだろうと思う。思いながらやめることが出来ない。

百年はもう来ていたんだな

zabadakの「百年の満月」を聞いていら、無性に漱石の『夢十夜』が読みかえしたくなり、一夜めでやっぱり心が震えた。あなた、待っていられますか――百年。いなくなって百年たってもおぼえていてもらえる人は、そうでないひとにくらべてどれだけいるのだろう。…

悩ましい頭痛

あたまが痛くて、割れそうに痛い。胸の動悸がはげしくて、精神的に胸が痛いのはわりとあるけれど、このごろはなんだか物理的にも(!)胸が痛かったりする……。頭痛は暑さと緊張のせい。悪寒がするような気持悪くて痛いこの頭痛は、たぶん血液中の栄養がたり…