37.2℃の微熱

読書と映画の備忘録

+本で一杯のお部屋には

+ 本で一杯のお部屋にはもちろん魅了されるけれど、アヤナミ部屋みたいな、なにもない部屋にもあこがれる。そろそろそんなお部屋にしてもいいのかもしれない。ほんとうに、大事なものしかないお部屋に。+ こころのなかも、そうやってそぎ落としていく。も…

+GWやスーパームーンのことなど

+ 久しぶりの日記です。なかなかあわただしくて書くのもままならなくて、それでも少しずつでもアップしていきたいなぁと思うのです。曜日や時間の流れもわからなくなってしまいそうな毎日だったりするのだけれど、心ときめくことや憶えておきたいことはやっ…

+ミルラとコルセットと翼

+ 仕事がおわらなくて、真夜中にタクシー帰宅。日付が変わる。すこし倒れてて、ようやく意識がもどったので、熱いシャワー。夜あけ前に、ミルラのボディクリームを身体中に塗る。特別な香りだから、ミルラは。+ 息が止まるくらいぎゅうぎゅうにコルセット…

+『人狼』監督トーク附上映会&面白かったご本など

+ 先週も、連日打ち合わせや、入稿などであわただしく。今週もさらなる地獄週間を宣言されてしまっているのですが、そんなあいまに、先週、今年はじめて映画館に行きました。『人狼』上映@池袋文芸座。『ももへの手紙』公開記念ということで、沖浦監督と『…

+ミルラ

+ 気がついたら、今日はずっと、わたしからミルラの匂いがしていた。春の嵐の夜、暗い部屋のなかで、猫が毛づくろいをするように、裸体にすりこんでいたボディクリームの匂い。+ 香料であるミルラは、その樹木の樹脂から採取される。アフロディテへの祭祀…

+月を見上げながら

+ 月を見上げながら、街を歩きつづける。身体はとても疲れていて立ちどまりたいのに、暖かい何処かでよこになってやすみたいのに。でも、いま足をとめたら、こころに追いつかれてしまって、きっとわたしはつぶされてしまうから。

+東雅夫「橋のあやかし、川の怪――水辺の文豪怪談」

+ 綺麗に晴れた日曜日、月島はあいおい文庫で開催された、「橋のあやかし、川の怪ー水辺の文豪怪談」東雅夫氏のトークイベントへ。全面ガラス張りの窓からは、隅田川が水を湛えているのが見えます。そんな景色を背景にトーク中、幸田露伴『幻談』や芥川龍之…

+桜の日々まで

+ 赤坂、塩野さんのお干菓子は3月の雛祭りのときのいただきもの。きらきらしている。 + 猫のイラストのインソールと桜色のネイル。インソールはイベントやパーティのときに、こっそり使いたい。ネイルは、桜貝みたいな指先になるお気に入り。速乾で、プチ…

+天使のたまご その2

* * * と、書いたのだけれど、見なおしていたら、そのとおりの場面ではなかった(!)。そういえば、たしかにあると思っていた本のページや映画の場面がない、ということが、ときどき起きてしまう。本筋とはあまり関係ない、ささやかな場面だったりするのだ…

+天使のたまご を見る夜

+ どこにも いないのに おいかけたって さかな なんか どこにも いないのに + ねむれない夜に見る、お気に入りの映像のひとつ。もしかしたらこれが押井作品のなかで一番艶っぽいかもしれない。どの場面もどうしてこんなに美しく官能的なのだろう。 この直…

+市川春子『25時のバカンス』

+25時のバカンス 休み明け うそでした って言えば 許してくれるよ いい人達 だし 許されなくても いい 姫のお考えはわかりますよ これ以上近づけないのなら今度は遠のく日がひどくおそろしい 最高得点で時を止めて逃げてしまおうという算段ですね では この…

+うるうどしの おおゆきの

+ 雪の日の朝、目覚めると、空気が冷たい。窓越しに伝わってくる、あの気配。冷たく澄んだ空気をすいこむと、心臓がきゅっと、ちぢんでずきんとする。このまま、冷たさがからだのすみずみにまで沁みこんでいったら、骨の芯まで、透明になってしまえそう。そ…

+東京鎌鼬と、静かで透明な

【BLDギャラリー@銀座】 第二期 「シモン 私風景」 2月1日(水) - 2月26日(日)戦後の東京の「記憶の記録」を意図して70年に撮影された《シモン 私風景》。記憶を生んだ東京の風景を背景に四谷シモンが異化作用として登場することで、その土地の根源的な記…

+百年後

+ 百年たったら、みんな死ぬ。わたしも、いまここを読むあなたも。 そんなあたりまえのことが、ときどきすごくふしぎ。でも、そう感じる一瞬だけは、きっとかみさまの眼で、このセカイを見ている。そんな気がするの。

+ユメ十夜と永遠

+ 『ユメ十夜』を見ていて気づくの。漱石がいう百年って、永遠のことなのかもしれないって。百年は、ほぼ寿命の尽きる、人間には追いつけない時間。+ 永遠をずっとさがしているけれど、まだ見つからない。 でも。 何処にもないと知っているからこそ、わた…

+幻想の書 東雅夫×礒崎純一対談

+ 1月28日の極寒の夜、パラボリカ・ビスで催されました、「幻想の書 その出自と謎にせまる」東雅夫×礒崎純一対談へ行ってまいりました。会場には、関連書物をずらりと並べた、天井まである幻想的な書架が出現! 世界幻想文学大系がずらりと並んでいるのは、…

ネージュ≒エンジェル、昨夜は雪でした

こうしていると邪悪の精どころか 雪だけ食べて生きている天使みたいにもみえる ネージュ≒エンジェル ネージュ≒エンジェル あのころ このひびきの近いことにひとり感動していた大島弓子『たそがれは逢魔の時間』 + 空から白いものがふわふわ降りてくると、こ…

+* 謹賀*新年 *+

+ 遅ればせながら、あけましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。今年もご挨拶できる、ただそのことがうれしいお年始です。 + 書く、といういとなみが息をするようなものだったと気づかされます。世界をほんの一瞬だけ、てのひ…

+31

+ 大晦日。 仕事納めならずで変則的な年末となりました。お仕事しながら過ごしているので、今年は普段どおりの感じが強いのですけれど、夜が深まるにつれて、静かな気持ちになってきています。さっき、星空を見上げながら帰ってきました。時間が過ぎていく…

部品市場にて

+ 仕事の打ち合わせ帰り、秋葉原の喧騒を逃れて、部品市場。 + 最初に来たのは、上京してまもなく、大学に入ったばかりのころ。目的は、鉱石ラヂオをつくりたかったからだった。必要な部品をちゃんとリストアップしていったと思うのだけれど、目的のものが…

月蝕

+ しんしんと冷え込むので、コートに、マフラー二重にして、ニットも重ね着して、さらにレンジで熱々にしたゆたぽん抱えてお外。おうちの近くで、ちょうどよく見えるスポットを発見。左下端からだんだんとかけていく様子は、肉眼でもくっきり見えました。写…

氷がくるまえに

+ 胸に吸いこんできた山の空気はとても綺麗で透明だったから、よけいにさびしかった。あのときの空気は、破れて飛び散った鏡の欠片【かけら】のように、躯だけでなく魂のなかにまで鋭く無数に突き刺さっていて、いまでも全身が鋭い痛みで痺れる。とけること…

waiting for something white,

+ 氷雪忌。 + 澄んでいく空気の中、雪の匂いを待つ日々。今年はいつ届くのだろう、空からの真っ白な手紙たち。さむがりで、すぐ頭やお腹が痛くなったりするくせに、寒冷蕁麻疹もちのくせに、なのに、雪は好きなのです。

あやとり

眠れない夜は星空に両手をかざして掬いとった光で、ひとりあやとりのまねごと 指の間から、きらきら新しい星ゞが生まれ落ちて銀河が虹色の渦を巻き、顕れた流星群は泡のようにはじけて消えた またたきの間に見たそれはとても綺麗な夢でした

+ブンミおじさんの森

私は子供時代内向的な性格だったので映画館の暗闇を逃げる場所としていました 今でも私はその頃と同じように映画を自分を守るための装置にしています あるいは言葉で伝えるのが難しいことを表現する コミュニケーションツールとして考えています 映画はコミ…

+玉川重機『草子ブックガイド』

+ 大抵の本は、店頭ではなくて、ネットで知って、書評を調べて、買うことが多いけれど、書店で見かけて、その佇まいで気になってしまう本もある。情報がないとき、頼るのは自分のセンス。帯とか、装丁とか、紙質とか、手にもって、ビニールがけされている本…

夢の作法

+ ことさら眠れなかった過日の夜、 買っていた『日経おとなのOFF 論語入門』をぱらぱら。68ページの対談(上段)にあった内田樹の言葉を読んで、俄然眠りたくなって目を閉じる。 ・・・・・・・・・・・ よく「現実から逃避して夢のなかに逃げ込む」とい…

大槍葦人ribbon展

+ 先週の夕方、もう終盤だったのだけれど、メイド喫茶シャッツキステさんまで、大槍葦人ribbon展を見に行きました。 密談室なる区切られたスペースに案内してもらえました。メイドさんいわく、美少女部屋だったのが展示替えで、美青年&美中年部屋に…

日常

+ 日常が完全崩壊したからこそ、完璧な幻想としての「日常」がたちあらわれてくる……とするならば、此処はすでに彼岸? + 圧倒的な知性と戦略の塊のような頭脳をもつ紳士に、オ嬢サン、ワタシノ知ッテイルコトナラナンデモオシエテアゲマスヨ、と言われて素…

おわらない、だから、ほら、夏はいつも特別な時間がながれている

+ 暑さで記憶が朦朧としていて、偏頭痛がひどくなってくる。いざ目を閉じると冴えるくせに、暑さでからだがけだるくてねむたい。電車ですわっていてもくらりくらくら貧血をおこす。ごはんたべなくっても平気になって、ずっとふわふわ白昼夢の中にいる気分。…